当院からのお知らせ
佐賀大学医学部との共同研究 オプトアウトについて
2024/07/06
当院は、歯科医療の発展ならびに患者さんの利益向上のために、平成7年(1995年)から佐賀大学医学部と共同で口腔周辺領域の基礎研究を行っており、これらの成果は12編の英文論文として国際学術雑誌に発表してきました。今回はさらに研究を進め、基礎研究のデータと患者さんのCT画像データを比較する臨床研究を計画しました。
臨床研究に関する情報公開について(オプトアウト)
通常、臨床研究を行う際には、研究対象者(患者さん)に文書もしくは口頭で十分な説明を行い、同意(インフォームド・コンセント)を得た上で研究を開始します。これが「オプトイン」と呼ばれる方法です。
ただし、臨床研究のうち、たとえば患者さんの診療情報のみ(今回はCT画像)を用いて行う研究については、文部科学省、厚生労働省により制定されている「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に示されているように、研究対象者から個別に同意を得る必要はありません。しかし、その目的を含めて、研究の実施に関する情報を通知又は公開し、さらに可能な限り拒否の機会を保障することが必要となります。このような手法が「オプトアウト」です。
現在、当院で実施している臨床研究に関する「オプトアウト」は以下の通りです。
研究課題名:顎骨の形状および内外の血管の走行状態と年齢との関係について
(佐賀大学医学部倫理委員会受付番号R6-12)
1.研究の対象
2016年2月15日~2024年6月30日に当院でCT検査を受けられた18〜59歳の方
2.研究目的・方法・期間
・研究目的
上顎(上あご)と下顎(下あご)の骨の形や、その周辺の血管の位置は個人差が大きく、口やあごの外科手術時に大量出血などの致命的な合併症を引き起こす原因となることが知られています。本研究では、高齢者と若年者の上下顎骨の形状や血管の状態を比較することで、年齢がこれらにどのような影響を及ぼしているか検討します。
・研究方法
当院を受診された患者さんのCT画像と手術支援ソフトを用いて、顎骨と動脈、静脈、神経の位置関係を詳細に検討します。
・研究期間 2024年6月26日~2026年3月31日
3.研究に用いる試料・情報の種類
情報:画像検査結果(CT)、年齢、性別
試料:なし
4.この研究の試料・情報の取扱い
佐賀大学医学部倫理委員会の審査を受け、同医学部長の承認を受けた研究計画書に従い、お預かりした情報等には個人を識別できないよう処理を行い、氏名や住所などが特定できないよう安全管理措置を講じたうえで取り扱っています。
■問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、情報等が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
≪照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先≫
住 所:〒813-0044 福岡市東区千早2丁目27番5号 内田歯科医院
担 当 者:院長 内田雄基
電話番号:092-681-0555
≪研究責任者≫
佐賀大学医学部生体構造機能学講座 解剖学・人類学分野 教授 倉岡晃夫